「駆け込み女と駆け出し男」

とても面白かったです。
お勧め。DVD出たら買おうと思った。

役者さんが全員いい。セリフのテンポ。歌。映像。全部良かったです。
構図が好きなタイプのものだった。

昔は男からは離縁できたけれど女から離縁することができなかった。
東慶寺という寺に駆け込んで、離縁の手続きを行ってもらうしかない。
駆け込み女は無事に離縁できるのか、というお話。


映画の最初の方で大泉さんの唄うようなセリフで、これはいつもの時代劇とは違うな、という感じ。
端唄、川柳、丁々発止なやりとり。
大泉さん演じる信次郎が戯作者志望ということもあって、そのセリフ回しが圧巻。
っていうか大泉洋さんは何でもできるんだなと感動。この人、すごい。
テンポ良すぎて聞き取れないセリフもあったのでもう一回観に行ってみたいな。
ひとつだけ分からなかったのが、最初の方のシーンで信次郎がお吟たちを止めようとしたのかってこと。自分は怪しいものではないと言いたかっただけなのか?


満島ひかりさんの妖艶さが凄かった。うまく言えないけど、この人凄い。演じているっていうか、この世界に「居る」人だなという感じがした。
その他、戸田恵梨香さんも内山理名さんも樹木希林さんも高畑淳子さんもキムラ緑子さんもみんなよかった。


好きなシーンはいろいろあるけど。みんなが朝ごはん食べる時にそれぞれ一斉に喋るところ。ほんの微妙にセリフがかぶらないように、ちょっとかぶせるくらいのテンポで喋る。普通はセリフをちゃんと聞かせるために間をあけるけど、それをしないのが新鮮だった。
あとは戸田さん演じるじょごと、満島さん演じる吟との別れ。
この二人の出会い、友情、最後の送り出しまでがじーんときました。