しくじり先生のコーナーで一番好きなのがオリエンタルラジオの中田さんの話。
多少話を誇張している部分はあれど、話が上手で、また生徒役の聞き手側のタレントさんの意見をほぼ肯定したり褒めたりするあの授業の仕方が楽しくていつも見ています。

今回は宮沢賢治作の「銀河鉄道の夜」が題材でした。
国語の授業で部分的に読んだことはあっても全部読んだことは無かった。
未完成の本であること、初めて知りました。そして改めて調べてみたら宮沢賢治が生前出版できたのは「春と修羅」と「注文の多い料理店」ぐらいなもので、他の作品が世に出たのは没後だということも初めて知りました。

あと、中田さんが言ってたように、銀河鉄道999の元になったのが今作だと自分も勘違いしていました。
今回の番組をキッカケに、初めて読んでみました。

銀河鉄道の夜、自体はあまり長いお話ではないので、文庫で買ったこの本にはセロ弾きのゴーシュとか、沢山短編が入っている本。

お話の筋としては、誰かのために尽くすことが幸せなのではないか。ということなのかなと思いました。番組で言っていたように。
ジョバンニを弄っていたザネリを助けるためにカムパネルラが命を落としたことが何ともやるせないし。
列車の中でジョバンニは、誰かを助けられる人になりたいと願っていたけれども、いざ親友が「そういう人」になった時に素直に尊敬できるんだろうか。とか。
自分は満足できても、残された人たちは悲しむ。
だから誰かの為に命を賭すことは、本当の幸せを生むか分からないんじゃないか。そんなことをこのお話を読んで思いました。

カムパネルラについては、クールな人というイメージがありましたがそうでもないんですね。何か悩んでいるような。大人になろうとして背伸びしていて、なりきれなくて子供っぽいというか。
鉄道が走る天の川の風景はとても綺麗でした。
色の表現として、こんな表現があるのかというくらい多彩で。色とか、あとその動きですね。
この文章読んでから、番組内で流れていたCGを見ると更に感動します。