ゴースト・イン・ザ・シェル

内容は良かったです。自分としてはこういう人間味のあるストーリーもいいな、と素直に思えました。
いつもは字幕を見に行くけど、アニメ版の声優さんが吹き替えをやっているということで吹き替えを見に行きました。
あの声を聴くと世界にすぐ入れます。
ここからネタバレです。




今作は原作の攻殻機動隊ではなくて、アニメ版の、所謂押井監督版の攻殻機動隊ゴーストインザシェルの実写版だったような。
それに加えてイノセンスのシーンも少し入っていて、イノセンス好きとしては「おおっ」と嬉しかったです。
自分はイノセンス→ゴーストインザシェル→笑い男→原作の順に攻殻を知ったので、イノセンスが一番印象強い。

今回の実写版の素子は「ミラ」という名前ですが、草薙素子の名前はきちんと出てきます。そこで素子の名前出すのか、そういう繋がりか、と面白かったです。
脳とわずかな記憶だけ持っているミラが、サイボーグ化される前にはどういう国のどういう女性だったのか。
人形使いはどういう男性だったのか。
そこがこの作品では描かれていました。
ミラは、原作のようにサバサバとしている性格でもなく、アニメ版のようにどこか達観しているわけでもなく、まだまだサイボーグになったばかりで自分という存在に孤独を感じていて、9課の仕事についても未熟な面もあり、そんなミラがだんだん成長していき、自分の過去とも向き合っていくという。
筋は通っているし、分かりやすく、人形使いが何故ミラとつながっていくのかも理由付けしてあってよかったです。

CGについては、ちょっと違和感ある部分が。
ミラの体が妙に大きくて顔とのバランスが悪く、動きがぎこちない部分もあって。あと迷彩使うところ違わないか?と思う部分も。特に冒頭。

ストーリーとしては、個々の刑事が特殊技能で突っ走るというわけではなくて。事件の犯人を9課という組織で操作する、チームとして追っていくというあくまでも「刑事もの」として描かれていてよかったです。