関ヶ原

149分が怒涛に過ぎて行きました。
良かったです。
司馬さんの「関ヶ原」が原作で、司馬さんの語りで進めていくという形が新鮮でした。現代(というか司馬さんが子供の頃だから何十年も前)から戦国時代へ映像が変わるところが、歴史の流れや繋がりを感じて良い演出だと思いました。

三成が伊賀者の初芽と想いを通わせて、どんどん入れ込むところはあまり好きではなかったです。正室がいる、と自分でも言っているし。

気になったのはそれくらいで。
思っていたよりもテンポが良くて、セリフの量が多い多い。しかも早い。
尾張や九州など、方言は多分昔ながらのものを再現しているんでしょうか?ほぼ聞き取れません。でも何となく雰囲気で分かるし、そこは細かいところまで聞こえなくてもいいんだろうと思います。

説明口調も少なくてよかったです。歴史が分かる人間だけついてこいみたいなね。

関ヶ原に至るまでの歴史はそんなに知らないんですが、大河ドラマ真田丸」を観ていたおかげで十分に映画に付いていけました。
真田丸の影響もあるけど、石田三成の姿が不器用で愛おしくて感情移入できました。

秀吉は色んな役者さんが演じられてきていますが、私はこの映画の秀吉好きでした。
そして晩年のやつれ方。あれはメイクだけで魅せてる?それとも本当に痩せてる?鬼気迫る演技で素晴らしかったです。


主人公の三成も、完璧正義人間として描かれていなくて、良いところも悪いところも描かれてて、それは敵方の徳川家康も同じで。勧善懲悪ものではなく、各々に正義があるという描き方がよかったです。


合戦シーンは圧巻。ただただ圧巻。
広い土地での白兵戦は見ごたえあります。しかも戦い方が泥臭い。


初芽は関ヶ原の時には活躍できませんでしたが、それより前のシーンでの忍びとしての働き、アクションシーンがとてもよかったです。