山口さんがいなくなって初めての鉄腕DASH
ナレーションが終始、暗喩。ちょっと臭い部分もあるけどそれくらいがちょうどいい。随所にTOKIOへの愛を感じる構成でした。
山口さんが今までやってきたこと、功績、山口さんがいない分4人もやっていかなきゃならない作業がたくさんあるということが伝わってきました。
DASH島も「島を開拓する」ではなく「開拓し続ける」に変わっていました。

山口さんの姿はほとんど無かったけど、冒頭のDASH海岸では下半身、舟屋の壁のシーンでは足、そして石橋作りでは顔もちょっと見えていました。
思っていたよりも映ってましたし声も入っていましたね。

茂さん山口さん松岡さんが3人居た、印象深いあの床板シーン。
何であそこわざわざ流したんだろうと思ったら、あの時松岡さんは「やってしまったことは失敗だけど、この空間すごいよ」「まずは褒めようよ」みたいなこと言ってて、もしかしてそのセリフに山口さんのことを掛けたのかなと思いました。


長瀬さんが反射炉造りに復帰したときスタッフに「気い使ってんのか?心配ないから」とか「お前ら暗いな!反射炉造り終わったら一緒に泣くぞ!」と呼びかけているのが印象的でした。
もしかしてこれが本音だったのかなと。
TOKIOで最も涙を見せない男、長瀬さん。
本当は泣きたかったのかなと。


DASHはスタッフ、専門家、一般の方が沢山関わっていて、みんなで作り上げていくから、ダメージがあったときの反発がとてつもないけれども皆さんの表情も言葉も優しくて。TOKIOが普段どう仕事に関わってきたかが、とても分かる回でした。


50分くらいは、それでもバラエティの形だったけど。最後の10分弱はドキュメンタリーでした。
ここをそのまま流したDASH、すごいです。
4月29日といえばまだ4人の会見前。山口さんが無期限謹慎と決まって間もない頃。メンバー4人で話し合うこともできていない。TOKIO自体がどうなるかも定まってない。
そりゃあ太一さんは米作り続行に首を縦に振れないよね。
茂さんは「米作りは番組の域を超えてる。オンエアしてなんぼだけど」「これ(苗)に罪はない」みたいなコメント。
どっちも正しい意見だと思いました。まあ、震災後の米作りに直接関わってるのは茂さんと山口さんだからなぁって思うところもありますけど。
5月6日に山口さんの去就が決まり、5月10日に福島へ報告に。
茂さんの正座して頭下げてるときの背中、寂しかったです。
あの事件後、涙は見せなかった茂さん。
福島の人たちの前でだけ泣いたのがね。優しさを受けて泣く人なんだなと思いました。

専次郎さんの言葉。あたたかった。「明雄さんがいたら大馬鹿者、と言ってた。でも”まだまだ”とも言っただろう」と。
周りの奥様方たちも「これから」「大丈夫」と励ましてくれて。
なんて優しいんだろうと思いました。
2000年から始まったDASH村。2011年には震災で立ち入ることが出来なくなって、しかも風評被害まで背負ってしまって、それでもTOKIOは福島に通い続けて作物を作り続けて、そこで生まれた関係って絆という言葉でも言い表せないものがあるんだと思いました。

そして、大馬鹿者!まだまだ。これから。
この言葉って、山口さんに向けるシンプルでとても良い言葉だと思いました。


山口さんがいないDASHは本当に寂しい。
でもDASHが続いていくのは嬉しいです。
個人的には、山口さんの残り香が、これからもたまに感じられるといいなと思ってます。



茂さんの涙に関しては、自分の考えとしては茂さんって「泣けない」んじゃなくて「泣かない人」なんだと思っています。
気丈に振舞ってるわけでもないと思う。会見のときもニュースリーダーのときもリーダーとしての責任感で喋っているんだろうなと。

同じ怒りでも太一さんと茂さんと松岡さんでは湧き上がるものが違っていて、太一さんと松岡さんは怒りや悲しみや情けなさ喪失感が涙として流れるけど、茂さんが受けている感情はまた違うから泣かないのかなと思っていました。あの喋り方が涙を我慢しているようにも聴こえないので。

ただ、床板でもそうだし、トキカケでの長瀬さんの言葉で涙ぐんでたときもそうだけど、自分が責任もってやってきた仕事を認められて且つ優しくされると泣く人なんだろうなと思っています。