ニ笑亭

久々にニ笑亭綺譚を読み返す。

金蔵が能の「羽衣」を空で謡う場面で、それを子供の豊氏も理解できていたことから、この頃の人は羽衣の一節は謡えるのが嗜みとして当たり前だったのかとおもった。

 

ニ笑亭の建物は異質な部分が多いけど、そのいくつかは理由があるものもあって、そこには人の正気が残っているんだなというのと、豊氏が父親のことを嫌いではなかったことがとてもほわっとする。