太平洋の奇跡〜フォックスと呼ばれた男〜」

・良かったです!
・“玉砕の島”サイパン島で繰り広げられた戦闘で起きたことを元にしたお話。
日本側から、アメリカ側からの両視点で描かれていたのがまず良かったです。
無差別空襲や原爆は別として。
ああいって直接の戦闘は、善悪関係ないですからね。
自分の命、家族、祖国を守るために戦っているから、日本とアメリカどっちが良いも悪いも無いから。
サイパン島で実際に起きた出来事は、知らないことが多くて勉強になりました。
そもそも、サイパン島にあんなに民間人が住んでいたことを知らなかった。
あれって、日本から荷物も全部運んで移住したってこと?
アメリカ軍の中に日本人を尊敬する人がいたこと、アメリカが制圧宣言をした後も実は日本兵が抵抗を続けていたこと、8月15日を過ぎても投降せずに47人は戦っていたこと。全然知らなかった。
サイパンは、すぐに玉砕してアメリカが完全に制圧したと思っていました。
・47人が最終的に投降するんですが、その儀式に感動。
あの極限状態で死んだ仲間に敬意を表し、軍人である・日本人であることの誇りを保って、服も整え、隊列も整え、堂々と投降する姿が。
・投降式、これをちゃんとやっていたんですね。
・日本刀をアメリカ兵の代表に渡すシーンは、笑っちゃいけないんだけど笑いたくなった。
アメリカ側から見れば儀式の意味がよく分からないし、刀もらってもどうしてよいか分からないよね。
“魂”を渡すようなものだから、大場大尉からしたらかなりの行為なんだろうけど。
・ストーリーは丁寧でした。
日本兵は、最初はアメリカ兵を1人でも多く倒すことに意識を向けているんだけど、あることをキッカケに「民間人、そして仲間を守る」ことに使命を置くようになる。
・役者さんの感想としては。
山田孝之さん、やっぱりイイ!!何だか、イイ映画には必ず出ているんじゃないかというくらいに山田さんを見かける。
この方は喋らなくても存在だけで十分なところが凄い。
・唐沢さんは、体格が変わり過ぎていてびっくりした。
この方も、どんな役でも出来るんだなぁと、ホントに凄いと思いました。ヤクザものに見えましたもん。
・ふと思ったけど、ヤクザの人も戦時中は兵士として召集されていたんだろうか?
・あとちょっとしたことで。陸軍と海軍とでは敬礼の仕方が違っているのもさりげなく描かれていてよかった。
・それにしても食料も殆ど無いのに1年半もジャングルで戦っていたって………。それで軍の統率も取れていたって。当時の方たちの計り知れない精神力に、驚くほか無いです。