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「渇き。」

ネタバレ注意。

途中でギブアップしてしまって全編観ることが出来なかったんですが、映画としてはとても良かったです。
もう一度観れるかと行ったら、DVDでなら何とか…。

音楽も、映像も、役者さんも。
役者さんの演技がすごくよかったからこそリアリティがあってストーリーの恐ろしさが伝わってきました。
映像は、実写がアニメなど上手く混じっていて、暴力シーンもいじめのシーンも「こういう魅せ方があるんだ！」とびっくりしました。

苦しんで死んでいった人達が多い中で、あのいじめられっこは死ぬときは長く苦しまずに逝けてそこだけは救いがあった。

カナコが何処に行ったかは、意外な結末で面白かったです。
痛みの伴う血みどろシーンが続く中で、橋本愛さんと中谷美紀さんは存在が清涼剤でした。
基本的にはキャスト全員まともな人間がいないという設定ですが。この二人はまだ、まだ良い方で。

ラスト30〜40分を残した辺りで、拷問シーンがあるんですが男女それぞれの悲鳴、内臓をえぐる音、そこで一気に吐き気がして途中退場。
劇場から廊下に出たら眩暈が強くなって、まるでドラマやアニメのシーンのようにゆらゆら揺れる。
万が一のために携帯の電源を入れて、トイレの入り口に足を踏み入れた時に四肢に力が入らずそのまま床にぶっ倒れました。
あー本当に人って怖いとか嫌なもの見てショックで倒れることがあるんだーと思いましたよ。
数秒意識が飛んで、でもすぐに戻って。その後は水を飲んで息を整えて、それから劇場の中に戻りました。
やっぱり結末が知りたかったので。

R15だから大丈夫だとは思ってたけど甘く見てました。
グロイだけではなく、救いが無いんですよね。善人がほぼいない。強いて言えば友人を心配していた橋本愛さんの役くらいか…。警察は不祥事をもみ消そうとするし。相手が男でも女でも関係なく、犯されるし拷問されるし殺されるし。
心のどこかで、女子供には手加減して欲しいという考えがあるんですが、そこも容赦無し。
どこにも助けを求められない閉塞感がすごかった。
で、一気に具合いが悪くなってしまいました。自力で復活できて良かった。
それだけ映画の魅せ方が良くて、感情移入できるものだったってことですね。