久々に映画を観に行ってきました。

ピンクとグレー

感想はネタバレ含みます。

内容は良かったです。
虚構と現実が入り混じって。
青春映画でもあるし、自分と他人という構図で考えさせられることもあるし、自分は今ちゃんと努力できていないことに身につまされる部分もあり。
単純に。役者さんの力に圧倒される部分もあったり。
特に夏帆さんがすごかった。


内容をすごく簡単に言うと、男親友がふとしたことで芸能界に足を踏み入れていったけれど徐々に格差が出てきて・・・というお話。


途中までは、まあまあ良いと思ってたんですけど、最後のシーンで「ああ、良かった」とスッキリする。そんな映画でした。
物を投げ捨てるシーンは好きじゃないんです。道路とか川とか。ゴミを捨てるんじゃない、って思ってしまう。
でも今回はちゃんと意味があるシーンだったので。ああ、あの時のあれがここに繋がっていて、でもあの時の3人はいないけどきっと今よりは現状良くなっていくんだろうと希望が少し見えるラストでした。


自分は原作を元々読んでましたが、読んでた方が分かりやすい映画です。勿論読まなくても楽しめる。時間軸や人物の複雑な構図を理解するのが苦手な方は原作読んだ方がいいかなぁ。
前半は、原作を綺麗にまとめていて、後半は映画のオリジナルです。
後半のカオスさが心地よいです。最後のシーンでのリバとゴッチの会話は、闇の中を覗いているようで(良い意味で)ぞくっとしました。

ゴッチとリバの配役は逆じゃないかと思っていました。お話が進んで行くと、その配役になるほどと思わされる。
中島さんからは「ゴッチ」の掴みどころのなさがあまり感じられなくて。どっちかと言うと菅田さんがゴッチだろうと。でも途中から世界ががらりと変わるところで「だからか」と納得する。そして本当のゴッチが現れる。
ただ、その「ゴッチになりきれない」演技をわざと意識的にやっているのか、たまたまそう見えているだけなのかは分からない。後者だったら、「まだ経験不足で」とちょっと逃げになってしまいそうな。そこがモヤっとしたくらいか。
柳楽さんは、子役の頃の印象が強くて本人だと理解したのはスタッフロールのところでした。


後半のモノクロ演出は、長すぎるだろうと思いました。
もう少しコンパクトにしてもいいんじゃないかって。原作に準じる形で。でもそうするとリバが救われないんだよね。
だから蛇足ではあるかもしれないけれど、後半のあの時間はリバのために作ったお話なんだろうなと思った。


あと、ジャニーズタレントの若手さんにしては結構きわどいシーンあって、おいおいこれいいんだ凄いなぁとびっくりしました。
中島さんもだけど夏帆さんもすごいわと思った。
これ一歩ズレたら年齢制限があった映画だったかも。


エンディング曲はアジカン。鋭いメロディが映画に合います。
ここでジャニの曲が流れないところが良い。