梅道人、菓子女仙

夢枕獏さんの陰陽師シリーズの新作の烏丸が去年発売していたことを知って急いで注文しました。また、映画の陰陽師0のビジュアルブックに菓子女仙という話が載っていて、この話と烏丸に収録されてる梅道人の話が、晴明と博雅の話でとてもいいと聞いていたので気になってました。

 

多分どんなコミカライズや映画よりも原作の晴明はかなり優しくて博雅との関係も柔らかいと思ってるんですが、そのなかでも特に梅道人と菓子女仙は甘いというか。今までと違うのは、長年友として酒を酌み交わしてきた晴明と博雅が、自分達の生き死にを考え、どちらが先に死んでしまうのか、大事な友を独りにしてしまうことが気掛かりだとか、死んでも梅の季節にやってくるからとか、死しても繋がりがあって当たり前で、友として愛情を自分は受けている、それを信じて疑わない博雅の心が強いし晴明への愛情に溢れてて。

 

凄い、と思いました。