超入門!落語THE MOVIEの「死神」の町人役の当て振りを茂さんが演じていることで観ました。
柳家喬太郎さんという噺家さんの言葉に合わせて、落語を映像化。時々高座の映像も混じるがいいですね。
「死神」はホラーなお話なので、時代劇版の世にも奇妙な物語のようでした。
当て振りなんですが死神役の嶋田久作さんに至っては、言われなきゃ分からないくらい唇の動きも表情もぴったりでした。

茂さんが演じるのは、借金を苦に自殺を考えていたところを死神に誘われて、医者の真似事を始めるのですが段々と調子に乗りお金や女に目がくらみ、最後は自滅するという哀れな男の役。
当て振りという設定だからこそなのか、茂さんの割と大げさな演技が合ってた気がします。
と同時に、この人って表情の変化が豊かだなぁと思いました。
しょぼくれた表情、一応医者として患者の足元に憑いている死神を追っ払う時の真面目な表情、調子に乗ってる表情、そして最後、自分の命の灯火を消さないように必死にもがいている姿がみっともなくて、その演技が素敵でした。

オチの付け方も、映像が高座に変わって噺家さんがバタッと倒れて何も発せずに座布団に戻ってそのままお辞儀をするという、夏の夜にぴったりのぞくっとした話でした。
調べてみたら、この「死神」という噺のオチは喋り側によって色々パターンがあるみたいですね。


もう一つの「茄子娘」。こちらはバイきんぐの二人が出演。
小峠さんと言えばMBSの木曜のアッパレで茂さんと共演しているので、何か縁を感じました。

こちらは可愛らしいお話でした。
お話のテンポが良くてどんどん引き込まれました。


落語の映像化というとタイガー&ドラゴンを思い出します。
耳で聞いて想像するのが落語の面白さですけど、こんな風に映像化するのも面白いです。

公式サイトには高座のみの映像が載ってました。

次回は10月。今度は山口さんが主演を務めるそうです(声は違いますが)。こちらも楽しみです。