たまには仕事の話を。

「この病院の特色って何だろうね」という話を後輩としていまして。「患者さんを選ばないですよね」という意見に納得。
ホント、うちの病院って選ばない。他所の病院が受け入れないような人がたくさん入院してきます。
そもそも回復期病棟と謳っているのに回復期期限切れの人も受け入れる。

だからなのか、「○○病院(のリハ科)って(仕事が)難しいよね」なんて良く言われます。
「○○病院は実習がキツイ」と他県の学生にまで知れ渡っていたりも。

まあね、誰でも分け隔て無く受け入れるのはイイ事なんだろうけど、時折「回復期リハ………か?これって」と思うことも。

維持期リハが嫌って訳じゃなくて。


うん、でも、色々な疾患をみれるのは(言い方悪いけど)面白いし勉強になる。
教科書でしか見たことない疾患の方も居るしね。


話変わって、担当患者さんについて。

俗に、私たちは良く「集める」という言葉を使います。

偶然か必然かは分かりませんが、そういうことが良く起こります。

方向性の分からない患者さんばかり集めるセラピスト、性格の濃い患者さんばかり集めるセラピスト、患者さんはイイ人なのに家族に問題があるケースばかりを集めるセラピスト、などなど。


ちなみに私は、機能的にも方向性的にも不透明な患者さん・マイペースで性格の優しい患者さんを良く集めます。


方向性とは、退院先のことです。大きく分けて、在宅(家)か施設(老健とか特養とかケアハウスとか)か療養型病院があります。

うちはあくまで「リハビリ」病院だから、ずっと居るコトは出来ません。脳血管障害や廃用症候群は150日、それに高次脳機能障害が付けば180日、骨折は90日。
人によっては期限切れ後も「除外」を使ってリハビリ期間を延ばしたり、そうでない人は「13単位」でリハビリ。
あとは障害者病棟の対象であれば、障害者病棟へ転棟します。

65歳未満で外傷性の高次脳機能障害を呈していて家族の受け入れ困難な患者さん(介護保険適用外だから)、インシュリン注射自己管理出来ない患者さん(本人・家族・医療スタッフ以外は注射することを禁止されているから)、生活保護を受けていてしかも家族も保証人もいない患者さん、大体この3タイプのケースは退院先が決まらないことが多いです。

でも、家族や患者さんの中にはそういうことが今いちピンと来ない方も多いこともしばしば。
病院=お金さえ払っていればずっと入院していられる、と未だに思っている方が多いなぁと感じます。