「白ゆき姫殺人事件」

良かったです。
ストーリーも、映像も役者さんたちも。
始まりも終わりもバシッと決まると、観ていて気持ちいい。


女というものの色々な面。
善悪はっきり区切れない微妙なところが…。悪意のない悪意の怖さ。

過去に対する記憶のあやふやさ。人によって証言に微妙な違いがある。
Sが犯人だ、と思い込むことで歪む記憶。
恐いです。


同じようなネット社会の描写を入れた映画に「模倣犯」がありますが、その時は確か2ちゃんがモデルだったような。匿名の掲示板。でも一般社会に影響するほどの威力はツイッターに比べてやや低い気がする。2ちゃんは、個人的にまだアングラな部分がある気がね。
でもツイッターはとてもオープンなSNSで。
そこで犯人扱いされたり実名流されたら、誰にも止められないのが怖い。


映画としては、最後にちゃんと希望があってよかった。
城野には、たった一人でも味方でいてくれる存在がいる。あの場面は感動しました。


役者さんについて。この映画では似たようなシーンが、語り手の視点によって微妙に異なる。
その微妙に異なる人物像を演じ切れている役者さんが凄いなって思った。