シン・ゴジラ2回目観てきました。今日は土曜日で昨日よりも人が多く、小さな子供連れも多かった。
うん、子供は20分くらいで飽きてましたけどね(苦笑)
「もう終われ!」と叫ぶ始末。
あの予告だけ見れば普通の怪獣映画にしか見えないけど、実際はガッツリ大人向け(それも高校生以上)の映画で、ある程度大人の会話のやりとりとか、放射線のこととか、日本の近代史を知っているとより楽しめる映画なので。
専門用語がバンバン出てきますがほぼ解説無しで「ついてこれる人だけついてこい」的なスピードです。自分はそれが楽しかったですけど。
TOO YOUNG〜が音楽要素強かったのと同じで、ある意味どちらもオタク向け映画かと。
好きなことを好きなようにこだわりまくって、ある程度エンターテイメントにまとめてやりきった!っていうのを感じました。
実写専門で撮っている監督とは違って、エヴァ要素もある構図で撮った映画というのも新鮮で、あとは台詞がかっこいい。こういう非現実的作品を描くときにどうしても台詞がダサくなるけれど今作はカッコイイです。無駄がない。
2回目はそういった台詞をきっちり聞き取りながらみれました。パンフレットを見たりネット上の感想を読んだらまだまだ見落としていた部分もあったのでまた観に行けたらと思っています。

美術としては、ゴジラのCGのことは途中まで忘れていました。自分としてはリアルで「そういえば着ぐるみじゃないのか」って感じ。
質感をどアップで見せてくれる潔さ。邦画の中でこのCGの出来は最高だと思う。

あとは作戦会議室だとか色々な部屋の設定なんですけど、映画だとどうしても格好良く作られるんだけれど、この作品では「実際にありそう」的なセットが多かった。SF作品撮る時にやりがちなんだけど、部屋って地味でいいんだよね。パイプ椅子だとか、折りたたみのテーブルだとか。自動ドアじゃなくて手動でいいし。そこ近未来っぽくする必要無いから。
アナログさが良かったです。

テレビのニュース画面もネットの画面も、作りっぽくなくて、リアル。
早口で多少聞き取れない台詞があるんですが、それすらリアリティを感じました。だって普段そんなはっきり喋ってないだろうから。
ゴジラ以外のことは徹底的にリアルにして進めているので後半はやや強引な展開になっていてもあんまり気にならなかった。
ゴジラが架空のものだということを一瞬忘れてしまって、映画の中に感情移入して本気で日本は大丈夫なのか助かるのかと心配してしまうほどになってしまいました。


そう感じた理由というのは、ゴジラというのは地震や台風や津波など天災の象徴でもあり、水爆実験の関わりもあり、怖さでは括れないこの世ならざるものを具現化したような存在だからかもしれない。
時にはその存在が地震に見え、津波に見え。人間がどうしようも出来ない自然事象の塊のようなものっていうか。

でもゴジラシリーズは全てそういうゴジラが描かれてきたわけでもなくて。
初代ゴジラの印象が強いのかな。
16年くらい前にゴジラ観た時は面白いと感じたけど。何か途中からは人間に都合の良いゴジラを描いていた気もする。
記憶の中で色々美化されてきたのかもしれない。