「忠臣蔵」の決算書

映画「決算!忠臣蔵」の原案になって新書「「忠臣蔵」の決算書」を読みました。

面白い。

この決算書自体はずーっと前から見つかっていて周知のものだったようですが、お金の観点から赤穂事件を解こうという研究者はあまりいなかったとのこと。

決算書の初期は、弔事、義士たちの旅代や生活費。

理由ははっきりしないけど困っているから出したお金(おそらく生活困窮のために)、病気の仲間のために朝鮮人参を買ってあげたこともで載っていて、すごく人間味がある。

最後の方で、槍や鉢金や弓などの武具の出費が出てくるのがぞくっとします。

 

現代で例えれば、会社が倒産したのに社員の生活費を未だに上司が助けてくれているということであり、しかも身分関係なく、台所要員にまでしっかりお金を渡しているところがすごいと思いました。

 

映画は一連の行動を脚色したり面白くエンターテイメントに描いていて、史実と違う部分もありますが、ニュアンスとしては合ってると思います。