結局自分が動かないと

今日仕事でしみじみと思ったのが、結局自分が動かないと患者さんにとっても家族にとっても不利益になるということ。

 

家に早く帰りたい、と思うのは患者さんの多くが思うことで、それは当たり前のことだと思う。

たとえ歩けなくて車いすでも、日常生活動作に介助が必要だけど家族は介助の経験なくても、高次脳機能障害で運転が困難な人でも。

みんな、自宅に帰れば何とかなると思っている。

家族に手伝ってもらうから大丈夫と思っている。

 

ぶっちゃけて言ってしまえば、何もフォローしないで自宅に帰らせることなんていくらでも出来るんですよ。

見た目がまあまあ良ければ家族は事の重大さに気がつかないから。

素人目で見れば歩けているから大丈夫だと思ってるだろうけど、実はある程度の距離を歩いたら転倒しやすくなるとか。そんなの検査をやってるPTやOTじゃなければ知りえないこと。

高次脳機能障害の患者さんとか、一見して普通に喋れてるじゃんと思われるけど、固有名詞を全然言えなくて修飾語や動詞を駆使して何となく喋れてるだけの人ととか、しゃべれるけど文字が書けない人とか。

介護サービスも、ケアマネによって力量や考え方に差があるのでケアマネにサービスの必要性・あるいは不必要性を説いて無駄なく意味のあるサービスを患者さんに使ってもらうようにしないといけない。

 

これらのことをやらなくても私たちの給料は変わらない。

 

でもやらないと。

結局リハスタッフが率先して動かないと。不幸が増えるだけ。

入院中に患者さんの能力に合わせたリハビリをやったり介護サービスの組み合わせを考えるのは他の誰でもないリハスタッフ(特にOT)。退院時期を考えるのも結局私たち。看護師さんが決めるわけでもDrが決めるわけでもない。

 

心が折れそうになることが多いけど、ここで踏ん張らないと誰がこの人や家族のことを思って退院まで支援できるんだ、と奮い立たせて日々頑張るのみです。