映画「八犬伝」

映画「八犬伝」まあまあよかったです。

曲亭馬琴葛飾北斎八犬伝の草案を伝えて、北斎に挿絵の下絵を描いてもらって構想を膨らましてから物語を描いていたという設定で、その二人の語らいとか、歌舞伎の演目作家だった鶴屋南北と馬琴との問答とか、そういうのはよかったです。

その合間に挟まれる八犬伝の物語の実写化。室町時代が物語だけど話の流れや盛り上がりの関係で鉄砲は沢山出てくるし、時代考証は緩め。

ただ如何せん説明台詞が多いのと、馬琴の性格をエピソードでは無くて北斎の言葉で説明してしまっているのでそこが残念。

殺陣のシーンもどこか盛り上がりに欠けていて、下手に見える。

何百年も前からファンタジーを考えていた人がいて、鶴屋南北の考える話も実際の話と作り話を合わせるという今に通じる作り方をしているのはすごいと思ったけど、何か特別突き抜けるものはなくて、豪華な作りだけど普通の映画に感じました。

八犬士が横並びで走っていくシーンは格好よかったです。

李光人さんの女装は喋るまで女優さんだと思っていたくらい女性として美しかったです。