中心街を歩いてみた。
ふらり入った茶房。
10人入ればいっぱいの小さなお店。
女店主と、常連客と思われるお爺さんがカウンターを挟んで話している。
時期外れだけどお汁粉を注文。しばらくして温かいお汁粉と漬物とお茶が出てきた。
壁越しにカウンターの話が聞こえてくる。
「これ何?」
ドライフラワーよ。もう10年前からあるわよ」
「バラか」
「バラ。だんだんバラバラしてきちゃって」
「向こうの通りは色々飾ってるね」
「こっちは誰もやらないからね。昔は笹を飾ったんだけど」
「へえ」
「私はそういうの手伝わないから。あれだけちょっと出して・・・」


茶房を出て大通りに向かって歩く。
洋服店の女店主がみたらし団子を持ってさっと飛び出して路地に向かう。そこはスナック街。
「ママ、お団子!」
「え?ああ、ありがとう〜」
お店の準備に来ていたママに店主が駆け寄っていく。


なんとなく、印象に残ったシーン。
お団子持って走っていく姿と、受け取る側の。哀愁ある感じが。
二人共細身でね。

昔と違って、怪しげなクラブやバーが増えて昼間のお店がとても少なくなってしまったけど、歩いてみると昔ながらのスナックがまだ残っていたり、やっているのかやっていないのか分からないお店があったり、何とも不思議な街だと思った。