「22年目の告白〜私が殺人犯です〜」

オープニングも、終わり方も、音楽の使い方も、役者さんも皆さんよかったです。
もう1回観に行きたい。
多分この人は犯人ではないんだろうなってのは分かるんですが、じゃあその動機はとか、え?共犯者いたんだ、とか、真犯人そこか〜とかどんでん返しに素直に驚いて楽しめました。
最後の方はちょっとぐだぐだしているんですが役者さんの力でねじ伏せている感じです。藤原さん中村さん伊藤さんだから画が持っているという感じ。

1995年頃の伊藤さんは痩せていて若々しく、2017年の伊藤さんはがっつり体型で年もキャリアも重ねているのがわかります。
そのギャップがすごかった。
よく昔と今のキャラを演じ分けている映画やドラマはありますけど、伊藤さんのは見た目も中身もしっかり演じ分けが出来ていて、これどうやって撮ったの?と思うレベル。

藤原さんは、最後の方で正体バラされた時の落差がよかったです。
それまでは余裕ぶって冷静に居たのが、伊藤さんの胸の中に収まるところが雨に濡れた子犬みたいでぐっと来ました。


映像としても、「22年」の歳月の経ち方を、ビルの建設をスピード送りしたり、過去の本物の映像を使ったり、違和感なく演出出来ていてよかったです。


猟奇殺人の犯人の動機についても、何故そういう殺し方になるのか伏線がしっかりとしていて矛盾が無かったのがよかった。

音楽も無駄に煽り過ぎないでノイズ音中心。
そういう意味で、とてもよくできていてる映画だと思いました。