ふとした時にタイトルのことを思います。
経験として重ねてきたものが全く通じないときもあるし、根拠すっ飛ばして「試しに」と思ってチャレンジしたことが実を結んだり。
怪我や病気をして病院に行くことはあってもリハビリ病院へ転院して数ヶ月リハビリをするというのは多くの人にとってはイメージが付きにくいことだと思います。
骨がくっつけば生活できるわけでもなし、歩ければ生活できるわけでもなく、脳の手術を名医がオペしても後遺症は残るんです。
脳血管障害でいうと、自分の肌感覚として50代の患者さんが多くなってきた気がします。
70、80代くらいだと、仕事は引退している人が多かったり、働かないと生きていけないという年齢でもないので、生活目標が概ね「身の回りのことができればいい」方が多いです。女性だと「家事」があるけど、介護保険を併用することで十分支えていける。
でも50代だとそうもいかない。
配偶者だけの収入ではやっていけない人、まだ子供が小学生とか中学生の人。
身の回りのことの自立は当たり前の目標で、次が家事・育児・車の運転・仕事、そういう高い目標を持っている人が多いです。
でも、どうにも後遺症が重くて復職困難、車の運転困難な方がいます。外を一人で歩くことすら難しい。
ここからの人生長い。
家の中だけで生きていくわけにはいかない。せめて一人で歩いてコンビニで買い物行くくらいは、と思いますがそれも大きな課題だったりします。
もちろん、介護保険は適用するんですが、「50代で介護保険…、デイサービスなんて絶対行きたくない、ヘルパーなんて…」とおっしゃる方も多い。でもサービス使わないと生きていけない。
回復期の5~6ヶ月でできることは生活の基礎までぐらいなので、あとは在宅サービスや外来リハビリにうまく繋げていくようにします。
地域によっては資源に差があるので、その地域にどのくらいのサービスがあるのか知っておくのも大事です。