「首」2回目

映画「首」。2回目観てきました。今回は前回の反省を踏まえて、きつそうな場面は目を閉じで、そして前回観なかった荒木村重の一族処刑シーンをちゃんと観ました。

今回はもう少しそれぞれのキャラをちゃんと観るようにしたら、結構序盤から信長が光秀のことを気にしていて、村重も好きなんだけど、光秀も好きみたいな。好きって言ってほしいけどあくまでも上下関係を保っていて、それが家康の饗応役事件の時に光秀が自分が殺されそうになって咄嗟に「お慕い申し上げていました!」と告白して、そのときに信長がバッと振り向くんですが、それがめちゃくちゃ可愛い。

愛の言葉もらえてよかったねぇっていう。

尾張言葉を使っていても時々標準語が出るんです。もしかしたらお国言葉はわざと使っていたのかも知れない。

 

あと中村獅童さん演じる農民の茂助。獅童さんの演技が上手すぎて、もうすごいです。茂助観るためにこの映画観に行く価値があります。

侍として成り上がりたいばかりに親友を殺して敵の首を奪ったり、味方の死体の首を敵のものだと偽ったり、でもこれらの戦の最中に妻や子も村ごと焼き討ちされ、最後はたった一人になり、明智の首をとるも同じように首を狙ってきた野党達に殺されてしまう。

茂助の姿は、多分今までのたけし映画のエッセンスが一番色濃く出ているんじゃないかと勝手に思ってます。全作観たことないくせに、ですが。

 

2回目観ると暴君のような信長が一瞬見せる孤独さがね、切なかったですね。いろんな男に手を出してたけど、最後に蘭丸だけは損得関係なしに慕ってくれてて介錯も快く受け入れてくれてて。あの時だけは信長は幸せだったんじゃないかと勝手に思っています。