2回目侍タイムスリッパー

侍タイムスリッパ―、2回目観に行きました。

よく観てみると、本身(真剣)で戦うことの伏線が散りばめられていたり、登場人物達の動きひとつひとつにほぼ意味があったり。例えばゆうこが高坂と初めて会ったときに他の撮影所に行くように見送った直後に他のスタッフからクレーンの依頼を受けているんですよね。だからクレーン機材を取りにその場から離れているわけです、ここは映画には描かれてないけど。で、そのあとで高坂は隣の撮影所の四谷ゾンビもののドラマ撮影に驚いて頭をクレーン機材か何かにぶつけて倒れてしまうんですが、そこにゆうこがいて高坂を介抱してくれます。

こんな風に、ゆうこが自然に高坂に会うように行動に意味がつけられている。

 

坂本龍馬のドラマ撮影のときも、寺の住職が法事の仕事で寺を不在になり、高坂のドラマ出演を観れないくだりがありました。住職が不在なことに何の意味があるかというと、夕食の時に高坂が昼間こういうことがあったと住職に話す場面が出来るんですね。これが、住職が直接ドラマ現場を見学できてたら、また違った会話になってしまう。

すごく小さいことだけど、脚本がすごく丁寧だと思いました。

 

この映画の面白いところが、高坂は自分が幕末がタイムスリップしてきた本物の侍であることを、隠してるわけじゃなくて、それっぽいことは言ってるんだけど周りは「役者になりきっている熱い人」みたいな感じで流してたり、侍という単語を「男気」的な比喩表現だと思って、都合のよい解釈しているんですよね。

 

もしかしたら、今後はタイムスリップした事実をみんなが知るかもしれませんが、「今を生きよう」と決めて高坂は自分から積極的に話すことはないかもしれません。