ミモザの海に消えた母

DVD鑑賞です。
フランス映画で、多分うちの地元では掛けられてなかった映画。ちなみにミモザという名称は映画には出てきません。
良かったです。
マイノリティの恋愛への偏見から生まれた悲劇の部分もあって、女性同士の恋愛でこういう風にしっかり描かれているのは初めて観ました。

母親が謎の死を遂げたことを30年経っても引きずっていて、何故か30年経ったところで調査に動き出す息子というところにツッコミどころ満載なんですが。

謎を明かそうと奮闘する息子、妄想に駆られているだけだと冷ややかに見ている妹。疑いを掛けられるけれど否定する父親と祖母。そして元家政婦。
一体真実は何なのか、母親の死は単なる事故なのか、主人公である息子の思いはただの妄想と勘違いなのか。
この辺りが中盤まで微妙で、息子が合ってそうだけど、やっぱり違いそうだなって思わされるところが良かったです。
ストーリーは丁寧で、画も美しく。最後に明かされる家族の謎を知ったときはとても悲しかったし、とある過去のシーンがとても印象に残りました。

そして全ての謎が明かされた時、もう一度最初から見直したくなります。あのシーンはそういう意味だったのか、とか。事故のシーンはこれの暗示だったのかとか。


そして、決して褒められることをしたわけじゃないんだけど、この人は愛に生きたんだなぁと思いました。


このお話の肝になるのが土地の地形と特徴なんですが、その説明が無かったのがちょっと分かりにくかったです。

破門 ふたりのヤクビョーガミ

まあまあ良かったです。
予告はテンポ良い映画っぽかったですが、その印象は裏切られました。
結構淡々としたテンポの映画です。しかも終始。
ラストの方は多少ベタでも音楽とか画面の使い方で盛り上げてもよかったんじゃないかなと思いました。
音楽で仰々しく盛り上げないところは好きなんですけど。

関西弁は聴いてて心地よかったです。何か普通だなって。佐々木さんも横山さんも関西人だからってのもあるんでしょうか。


横山さん演じる建設コンサルタントの二宮の仕事「サバキ」ですが、いつか説明が出てくるのかと思えば全く出てこない。
それどころかサバキのシーンも1回も出てこない。
ただ、二宮はヤクザと何らかの繋がりはありそうで、まあ話は転がっていくんですが。
せめて冒頭でサバキのシーンを1回くらい、回想シーンでもダイジェストでもいいからあればよかったなと思いました。
サバキの内容は、二宮たちの会話の内容から伺い知れるんですが、やっぱり実際にサバキやってるシーン見たかったですね。


エンディングは関ジャニの曲ですが、まあこれが突然流れるので違和感が凄い。エンディングは桑原が歌っている曲&映画のBGMで良かったと思います。もしくは車中で二人で歌ってる映像をスタッフロールに流すとか。
せめて映画の劇中のBGMでこの曲が使われていれば、すうっと聴けたのにと思うともったいない。


佐々木蔵之介さんのヤクザものは初めて見ましたが違和感ゼロ。こういう強面の役が似合うんですね。戦闘シーンがとても格好よかったです。あと佐々木さんによる拷問シーンが思いのほかキツかったです。

小清水は、そんなに悪い人に見えないけれど何回もヤクザを騙して逃げていて、それでも嫌な奴に見えない演技がすごかったです。