映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」を観に行きました。
事前情報ほとんど分からず。ただ鬼太郎の父親の話ということだけの知識で観に行きました。
一応、墓場鬼太郎の1話だけ観て(2008年放送)。
まあまあ良かったです。
まあまあ、というのは現在の成長した鬼太郎と美人猫娘が出てくるのですが、確かにストーリー上最後のシーンは必要かもしれませんが、個人的にはこれが一番要らなかったです。
それ以外の、鬼太郎の父親と、水木という血液銀行の職員とのバディとか、因習に囚われた村とかそういう描写はよかったです。あと意外にもアクションがよかった。個人的には着物をアニメって動かすって難しいイメージなんですが、しかも着流し姿のゲゲ郎(水木が命名)がめちゃくちゃ動く。ここ圧巻のシーンでした。
グロさもありましたが、妙に目玉を意識した攻撃が多かったのが気になりました。目玉のおやじを匂わせるためでしょうか。
幽霊族という設定は改めて秀逸な存在設定だと思います。人間ではないが妖怪というわけでもない。だから普通の人間でも見えてしまうし捕らえることもできる。ご飯も食べるし寝ることもある。長生きはするが不老不死というわけではない。どっちかというとヴァンパイアに近い存在だと思いました。
幽霊族に人間達がしてきた仕打ちがエグくて、ゲゲ郎が人間滅ぼさないのが不思議なくらいで、でもそこは今後産まれてくる我が子(鬼太郎)が生きる世界だから守っていきたいという筋が通っていてよかったです。
あと列車のシーンで、床にゴミが散乱していたのがリアリティありました。あれってなかなか描かれないんじゃないかな。昔写真で見たことあるんですが、当時の日本はその辺りのモラルはまだまだだったからゴミだらけにしてたそうなんですよね。
R-12の映画ですが、グロさ描写は、最近で言えば鬼滅の刃より大分マシなんですけど、台詞の内容というか近親相姦や性的虐待が含んだものがあるので、多分それがR指定になったんじゃないかなと思います。
血液銀行というのも時代的にリアルでしたね。
とにかくゲゲ郎がかっこ良かったですし、キャラの絵も背景もとても綺麗で、でも綺麗過ぎなくてキャラクターがいい感じでセル画っぽさがあり、背景とも合っていたので、見た目としてもとても良いアニメだったと思います。