>shinruさん
スターをつけてくださってありがとうございます。
太宰治生誕110年記念として当時の太宰や文学仲間などが書いた手紙や生原稿などが展示されているということで観に行きました。
太宰は山梨の朝日町や向町、河口湖に住んでいたのでその時の手紙が多数残っているんですね。
雨の中でしたが、お客さんは結構いて賑わっていました。
自分は太宰の文字をちゃんと見たことがなかったんですが、今回手紙を見て「汚っ」と思ってしまいました。まあ井伏さんも壇さんも汚いんですけど。
なんでしょうね、「少年が書いた文字」という感じがしました。ただ、手紙の文面を見ると、とても滑らかで、そのまま小説にしてもいいのではと思うくらいで。この人は本当に文章を書くのが上手だったんだなと思いました。
他にも常設展で樋口一葉や芥川龍之介の原稿を見て回ったんですが、気になったのが文字。樋口一葉の時代では、所謂時代劇に出てきそうな草書?縦に文字が連なって書いてある文字。
芥川の時代では一つ一つ文字が今の形に近くなってきて、太宰の時代になると完全に文字と文字の間が空いていて今の言葉にかなり近くなります。
あと、芥川にしても太宰にしても、手紙の中で自然に英単語が出てくるのが印象的でした。
手紙は縦書きだから、英単語を書くときには横書きなんですね。縦書きの日本語の中にふっと英単語が出てくるのがおもしろかったです。
太宰が入水自殺したときの新聞か雑誌の記事もありました。今だったら更に大変な事態になってそうな。
自殺して見つかったのは七日後。遺体はかなり痛ましいことになっていたと想像します。
太宰の死後に、他の文学者たちで「太宰の死について」みんなで論議するという企画もあったようで、その原稿も少し見ることができました。