映画「白鍵と黒鍵の間に」

「白鍵と黒鍵の間に」を観に行きました。同名小説が原作です。どうやら作者さんの半生を小説にしたみたいで。

 

映画では過去の主人公と現在の主人公が同時に居るという、今までにない設定で物語が進んでいるので最初は池松壮亮さんが2役やってるのかと思ったらその2役は顔が似てる別人とかではなくて、3年前の主人公と今の主人公だったという。

 

絵画でいうところのシュールレアリズムのような。

 

そこに10年ぶりに出所したヤクザ"アイツ"(森田剛さん)が絡んでくるので「あれ?南と博はやっぱり別人なのかな」となるんです。

 

さらさらと話は進みますが結構な難解さですし、おしゃれだし、ジャズのメロディが心地よくて一夜の喜劇がまるで何十年も重なっているかのような不思議な感覚でした。

 

ラストの博は魂だけの存在だったのかな。アメリカに無事行けたのでしょうか。

 

森田さんはとにかくサイコとかイカれた人間の役が上手いです。話が通じそうだけどやっぱりヤバイやつだという絶望感を持たせるという意味でホント怖い。

 

池松さんは佇まいが美しい。なんだろう、顔が整ってるというのを超えて、この人は美しいんですよね。

ピアノがちゃんと池松さんの演奏だと知り驚きました。