映画「ルックバック」

映画「ルックバック」観ました。

すごくよかった。泣きました。

前半で涙こみあげてきて涙ぐんで、後半は完全に涙。気がついたらつーっと涙が流れてました。

 

絵を描く。

 

自分が上手いと思ってた世界でそれより遙かに上手い人が現れたときの羞恥。嫉妬。勝ちたい。もっと上手くなりたい。

模写は上手くいくし、骨格も勉強しても、自分のオリジナルの絵にしたときになかなか上達しない。隣の友の絵はとてもうまく見える。

 

一方で、繊細な絵を描く人からすれば、多少絵が崩れていてもストーリーや構図が上手い人、人間の表現が上手い人には純粋に憧れを持つ。

 

もう何から何まで刺さって。藤野や京本みたいに努力し続けなかった自分への後悔もあるし、分かる部分もあるし、彼女たちへの憧れもあるし、ぐっちゃぐちゃで、でも、藤野と京本が成功してほしい幸せになってほしい。京本が理不尽な暴力の被害に遭ってしまったことが本当に哀しくて。その現実から逃げたくてifの話に救われて。藤野には漫画家を続けて欲しくて。

原作は読んでいないのですが、この映画とてもよかったです。

聴くところによれば人物の原画はほぼ一人の方が描いてるみたいですね。朴訥として線で描かれたキャラクターがとても優しい表情しているんです。最近のアニメは美麗すぎて、同じような表情の演出が多くなってる印象です。技術は上がってるけど、そこじゃないところを目指して欲しいのにと思ってしまう。

だから今回は、ちゃんと個性のあるアニメ映画でとてもよかった。58分しかないのに、2時間くらい観たようなどしっとしたものを感じる映画でした。